子宮筋腫開腹手術で術後の痛みとは？
ここでは、「子宮筋腫開腹手術で術後の痛み」
についてお話します。
子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、
多くの人は無自覚でその存在に
気づいていない方も
いるとされている筋腫です。
しかし、その大きさやできる
位置によっては手術が必要となります。
子宮筋腫の手術方法の中には、
お腹を切り開いて行う
開腹手術があります。
この術式は最も単純で、
直接病巣を見ながら手術が行えるため、
確実性が高くなります。
しかし、お腹を切り開きとなると
気になるのが、術後の痛み
ではないでしょうか。
そこで今回は、子宮筋腫の
開腹手術の術後の痛み
について紹介します。
子宮筋腫の開腹手術
子宮筋腫の開腹手術は、
お腹を切り開いて行う手術です。
開腹手術を行う際は、痛みを
感じさせないために麻酔を行います。
麻酔の種類としては、
・全身麻酔
・局所麻酔
があります。
全身麻酔は、点滴で麻酔薬を入れ、
意識が無くなった段階で人工呼吸器に
繋いで呼吸麻酔に切り替えます。
意識がなくなるので、手術自体は
行いやすいのですが、呼吸停止などの
不慮の事故が起こる可能性もあります。
万が一の場合があるので、
本人以外の家族の同意書への
サインが必要となります。
局所麻酔は、背中の腰の部分に
針を刺して麻酔薬を注入し、
下半身だけ感覚がなくなります。
意識があるので、全身麻酔のような
万が一のケースは考えにくいです。
全身麻酔が怖いという方は、
局所麻酔が薦められます。
術後に起こりうる症状
術後の後遺症は、体調などにより様々ですが、
下記のような症状が出る事が多いです。
・発熱
…術後に３８度くらいの高熱が出て、
その後数日は３７度程度の微熱が続きます。
術後に発熱があるのは、
健康な証拠なので心配する必要はありません。
手術に傷口の炎症を抑えるために、
体が体温を上昇させることで免疫の
働きを活発にしようとしているのです。
しかし、高熱がつらい時は看護師や
医師に相談して解熱剤を貰いましょう。
・傷口の痛み
…術後の傷口の痛みは、ほとんどの
女性が経験するものです。
手術中は麻酔が効いているので
全く痛みはありませんが、
麻酔が切れると強い痛みが襲ってきます。
鎮痛剤で痛みをしずめますが、
寝返りを打ったりお腹を曲げたりすると、
下腹部に痛みが走ります。
ただし、痛みは一時的なものなので、
我慢していれば徐々に弱まってきます。
・患部からの出血
…手術後すぐに傷口から
出血する場合があります。
出血が少しで様子を見ている間に
止まるようであれば、問題ありません。
いつまでもダラダラ出血する場合は、
再度傷口を開いて止血処理を
行う必要があります。
また、術後１ヶ月以上経過してから
出血してくる場合もあります。
この症状は、子宮全摘術の場合に見られ、
膣の上部を縫い合わせた部分が
妊活によって擦れ、
その傷口から出血してしまいます。
この場合は、妊活を控えて患部を
止血する処置をする必要があります。
・血栓ができる
…術後は傷口が痛むので、どうしても
寝返りを打つのが億劫になります。
しかし、寝返りをしないと同じ姿勢で
血行が悪くなり、下肢静脈に血栓ができて
しまう事があるのです。
すると、下半身の腫れや痛みが生じ、
肺に血栓が残ると肺梗塞になって
呼吸困難に陥る事があります。
これらを予防するために、術後は
なるべく体を動かすように言われます。
術後の痛みはいつまで続くか
子宮筋腫の手術が適用される
１つの目安として、筋腫が成長して
子宮自体が大人の握りこぶし大以上に
なっている事が挙げられます。
従って、その大きさの腫瘍を
お腹を切って摘出する事になります。
そのため、それなりに傷口も大きくなり、
完全に傷口が塞がるまでは
数日間要する事になります。
傷口が完全に塞がらないうちは、
痛みも出やすいです。
術後３〜４日間は痛みが出る
可能性が高いという事になるのです。
実際に開腹手術を行なった方も、
術後２日は酷い痛みを味わい、
３〜４日目から少しずつ痛みが
和らいだという声が多いです。
このように、子宮筋腫の開腹手術の
術後の痛みはかなり強いのです。
しかし、この痛みも傷口が
塞がるにつれて治っていきます。
一時的な問題なので、
過度に心配する必要はありませんよ。