子宮筋腫で術後に癒着する時とは?
ここでは、「子宮筋腫で術後に癒着する時」
についてお話します。
子宮筋腫の手術を受けた場合、
術後の後遺症として
癒着が起こることがあります。
手術を受けることを検討していても、
後遺症が残るかもしれない不安を
感じてなかなか踏み切れない方も
多いかと思います。
いったい術後に起こる可能性のある
「癒着」とは、何なのでしょうか?
今回はそんな疑問に対して詳しく
解説しつつ、手術を受けた後に
癒着を防ぐためにはどうしたら良いのか?
についてもご紹介したいと思います。
子宮筋腫の術後に起こる癒着とは?
子宮筋腫の手術は大まかに分けて、
筋腫を子宮ごと全て摘出してしまう
「子宮全摘出術」と
子宮を温存して筋腫核のみを取り除く
「子宮筋腫核出術」の2通りあります。
またその中でもさらに細かく術式が
分かれており、お腹を切開して行なう
「開腹手術」や膣から器具を入れて行なう
「膣式手術」、下腹部に小さな穴を
数カ所開けてそこから内視鏡や器具を
入れて行なう「腹腔鏡下手術」
など様々にあります。
どの手術方法でも、後遺症として
術後に傷跡から周辺の組織や臓器などと
癒着が起こってしまう可能性があります。
これは傷ついた組織が修復される過程で
周辺の臓器と互いにくっついたまま
再形成されるためです。
癒着が起こると、卵管がうまく
機能しないなどの影響がでて不妊の
原因となってしまったり、
その他にも様々な悪影響があるので
注意が必要です。
癒着を防ぐ方法について
では、手術を受けた後に癒着が
起こらないようにするためには
どうすれば良いのでしょうか?
これについては、婦人科系の手術では
医師も癒着の可能性を十分に理解しており、
予防のために最大限の処置や
対策を行っています。
例えば、予め癒着の起こりやすい
部分には手術中に癒着防止シートで
組織を覆います。
癒着防止シートとは医療用のシートで、
時間が経つと自然に体内に
吸収されていくものです。
また術後には、なるべく安静に
しなければならないイメージが
ありますが、
医師の許可がでたら
可能な限り早い段階で身体を
動かすことが重要です。
寝たきりでいると、
癒着が起こりやすいためです。
また腸を動かしたり、
炎症細胞の発生を抑える薬などを
服用して癒着を防ぐ方法もあります。
癒着が起こると再度手術によって
癒着の起こった部分を剥離
しなければならないこともあります。
また腸閉塞などの命に関わる病気を
引き起こすこともあるので
油断はできません。
そうならないためにも、手術後には
痛くてつらいですがなるべく身体を
動かすように心掛けましょう。
合わせて胃腸の働きを活発に
するためにストレスを溜めないように
したり、出来るだけ消化の良い
食事を摂ることも大切です。
癒着は恐ろしいですが、手術を
受けることによるメリットは
たくさんあります。
手術の方法や治療方針については
信頼できる医師とよく話し合い、
納得のいく方法を選択しましょう。