子宮筋腫は妊娠しにくいの?
ここでは、「子宮筋腫は妊娠しにくいのか」
についてお話します。
貴女は、子宮筋腫があると
妊娠しにくいと聞いた事はありませんか?
子宮筋腫は、良性の腫瘍で
ほとんどの人は治療が
必要ない病気です。
もし子宮筋腫が見つかっても、
手術などしなくて良いなら
気持ちが楽なはず。
しかしこの子宮筋腫が、
不妊の原因になってしまう
となると話は別ですよね。
子宮筋腫と不妊の関係や、
どうしたら妊娠できるのか
知りたいはずです。
そこで今回は、子宮筋腫があると
妊娠しにくい事について紹介します。
子宮筋腫と不妊
子宮筋腫は、良性の腫瘍なので
ほとんどの場合、治療を行わずに
経過観察となります。
妊娠希望の場合も、
経過観察をしながら妊娠、
出産が可能です。
しかし、筋腫のできる場所や大きさなど
様々な条件により、不妊の
原因となる事もあるのです。
特に、粘膜下筋腫や筋層内筋腫は、
妊娠への影響が大きいと考えられています。
子宮筋腫の不妊への具体的な影響としては、
・着床障害
…粘膜下筋腫や筋層内筋腫により、
子宮内膜が薄くなったり子宮の内側が
デコボコに変形したりする事があります。
そのような場合には、受精卵が
着床しづらくなる事があるのです。
・卵管通過障害
…筋腫が発生する位置によっては、
精子と受精卵の通り道である卵管が
圧迫され、卵管通過障害が
起こることがあります。
この場合、手術で筋腫を取り除いて
通路を確保するか、体外受精を
行わなければ妊娠できません。
といったものが挙げられます。
子宮筋腫が不妊の原因かどうか調べる方法
子宮筋腫が不妊の原因に
なっているかどうかの判断は、
・子宮卵管造影検査
・MRI検査
などの検査で総合的に行います。
子宮卵管造影検査は、
子宮内に造影剤を入れて卵管から卵管采、
腹腔内へと広がって行く
様子をX線撮影する検査です。
卵管の詰まりが軽度ならば、
造影剤が通る事で詰まりが解消されて
妊娠率が高まるとも言われています。
そのため、不妊症の治療を兼ねて
子宮卵管造影検査を行う場合もあるのです。
手術をする場合
検査の結果、子宮筋腫以外に
不妊の原因が考えられない場合は、
筋腫部分を取り除く手術を検討します。
この手術を、
「筋腫核摘出術」
と呼びます。
ただし、手術をすれば必ず
妊娠できるという保証はありません。
その上、筋腫を取り除いても
再発する恐れもあるので、
医師とよく相談をしましょう。
手術後は、手術方法や体調にも
よりますが、妊娠できない
期間が発生します。
お腹に小さな穴を開けて行う
「腹腔鏡手術」
の場合は、子宮破裂のリスクを
避けるため、術後3〜6ヶ月は
避妊が必要となります。
手術前にホルモン療法を
行なっていた場合は、ホルモン剤の
影響で術後数ヶ月間
生理が止まる事もあります。
術後長期間に渡って妊娠できなくなる
事もあるので、特に高齢で妊娠を
希望している女性の場合は、
慎重に検討します。
このように、子宮筋腫のできた場所や
大きさによっては、
妊娠しにくくなる事があるのです。
その検査方法や治療法は様々ですが、
妊娠を希望している場合は、
医師と相談する必要があるのです。
妊娠しにくくても、
妊娠できないわけではありません。
きちんと治療をしていきましょうね!