子宮筋腫の重さとは?
ここでは、「子宮筋腫の重さ」
についてお話します。
子宮筋腫とは子宮の筋肉層にできる良性腫瘍で、
コブのような状態に盛り上がっているものです。
基本的には良性ですので命に関わるような
病気ではありませんが、放っておくと
女性ホルモンの作用によって
次第に大きく成長していきます。
初期にはあまり自覚症状がありませんが、
大きくなっていくにつれてだんだんと
日常生活に支障がでるほどの症状が
現れるようになってきます。
はたして子宮筋腫はいったいどこまで
大きくなって、重さにして何キロ
ぐらいまで成長することがあるのでしょうか?
今や女性にとってもっともポピュラーな
子宮筋腫についての実態と、
いくつかの治療法をご紹介したいと思います。
子宮筋腫はどこまで大きくなるのか?
子宮筋腫は小さいものでは
数ミリ〜大きいものではなんと
胎児の頭ほど成長することもあります。
通常子宮は卵程度の大きさですが、
本来妊娠したら赤ちゃんと共に
大きくなる部分ですので、
収縮可能な筋肉で出来ています。
したがって気がつかないうちにどんどん
大きくなって、重さにして最大
10キロほどになることもあるんです。
そこまでいくと、外から見ても
わかるくらい下腹部が膨らんできますが
一般的に婦人科検診で見つかる
子宮筋腫の大きさは数センチ程度の
ものがほとんどです。
子宮筋腫の種類について
子宮筋腫は大きければ大きいほど
症状も酷くなるのかというと、
実はそうでもありません。
大きさよりも発生した場所の方が重要で、
できた場所によって症状の
出方も異なってきます。
子宮筋腫は発生した部位によって大きくわけて
「漿膜下筋腫」と「筋層内筋腫」、
「粘膜下筋腫」の3種類に分類されます。
漿膜下筋腫は子宮の外側にできる筋腫で、
もっとも症状が出にくく
大きくなりやすい場所です。
それに対して粘膜下筋腫は子宮の
内側に向かってできる筋腫で、
比較的小さなものでも症状が
出やすい場所になっています。
筋層内筋腫は他の2つの中間、
子宮の筋肉層の内部にできる筋腫です。
子宮筋腫の治療法は?
子宮筋腫は良性腫瘍ですので、
基本的に大きさに関わらず特に症状が
出ていないようであれば
経過観察になる場合も多いです。
ただし過多月経や酷い生理痛、不正出血、
貧血、腰痛、頻尿、排尿障害、排便障害…
などの症状が現れている場合は
薬物療法や手術などを行います。
薬物療法に関しては、鎮痛剤や止血剤、
鉄剤などが適宜処方されます。
また子宮筋腫は女性ホルモンの作用によって
成長しますので、ホルモン療法によって
筋腫を一時的に小さくすることもあります。
手術が必要になった場合には、
筋腫を子宮ごと摘出する
「子宮全摘出術」と子宮を温存して
筋腫核部分のみを取り除く
「子宮筋腫核出術」の2通りの方法から、
患者の状態に合ったものを選択します。
子宮筋腫の治療法については、
子宮筋腫の状態、症状の有無、
妊娠を希望している場合、
閉経が近い場合…
などから総合的に判断して
適切な方法が決められます。
今後の治療方針については、
きちんとかかりつけ医と
納得いくまで話し合いましょう。