子宮筋腫で出血が閉経後の時とは?
ここでは、「子宮筋腫で出血が閉経後の時」についてお話します。
よく子宮筋腫が見つかった際に、
「このまま閉経まで経過観察しましょう」
と医師から告げられることがあります。
いったい閉経まで何事もなく
経過観察を続けられた場合、
子宮筋腫はどうなってしまうのでしょうか?
閉経後の子宮筋腫について
まず子宮筋腫のできるメカニズムについて、
はっきりした原因はまだ解明されていませんが、
子宮筋腫が成長するメカニズムについては、
「女性ホルモン」
が関係していることがわかっています。
したがって一般的には閉経して
女性ホルモンが分泌されなくなったら、
子宮筋腫も次第に縮小していく
傾向にありますし、新しく子宮筋腫が
できることもありません。
つまり
「子宮筋腫があっても特に弊害が
なければ閉経後まで経過観察しましょう」
というのは、
「閉経してしまえば子宮筋腫は
小さくなるのでうまく様子をみながら
逃げ切りましょう!」
ということなんです。
閉経後の子宮筋腫の症状について
閉経後子宮筋腫は完全に
消滅するわけではありませんが、
次第に小さくなり、それに伴って
症状も落ち着いてきます。
筋腫が大きかったために
圧迫されて物理的に何らかの
弊害を受けていた周辺臓器も、
筋腫が小さくなれば影響を受けませんし、
子宮筋腫による不正出血が
起こることもなくなります。
閉経後の出血は放ったらかしにしてはいけません
もしも閉経後も不正出血が
続くようでしたらすぐに
病院を受診してください。
全体の割合からすると1%程ですが、
ごく稀に閉経後に子宮筋腫が発生したり、
増大したりする場合があります。
実はこのような場合は子宮筋腫ではなく
「悪性腫瘍」
が発生している恐れがあります。
いわゆる「子宮肉腫」や
「子宮ガン」です。
とくに良性の「子宮筋腫」と悪性の
「子宮肉腫」は見分けがつきにくく
様々な検査を受けた上での総合判断で
良性と診断をうけても、実際に手術で
摘出して調べない限りわからないのです。
ですから、あまりにも筋腫が
増大し続けるようでしたら閉経後も
引き続き注意深く観察する必要があります。
そして場合によっては
摘出手術を受けなければならない
可能性もあります。
このように、たとえ閉経後まで
うまく子宮筋腫を保ちながら
逃げ切ったとしても、
万が一のことがありますから
油断しないで引き続き筋腫の
状態を見守っていきましょう。